業務効率化は何から始める?中小企業のための業務整理のやり方と、見直す順番の決め方


「毎日バタバタしているのに、なかなか仕事が減らない」
「社員の負担を減らしたいけれど、何から見直せばいいのかわからない」
経営者や担当者の方で、このようなお悩みはありませんか?
会社の業務を効率化したいと考えたとき、新しいシステムを入れることや、仕事を外部にお願いすることを思い浮かべるかもしれません。ですが、その前に大切なのが「業務整理」です。業務整理とは、社内にどんな仕事があり、誰が、どれくらい時間を使っているのかを書き出して、わかるようにすることです。これが見えていないと、どこを効率化すればよいのか判断できません。
この記事では、業務効率化と生産性向上の違いをわかりやすく整理したうえで、業務整理のやり方、どの仕事から見直すかの決め方、効果の確かめ方までをご紹介します。
🔍 業務効率化と生産性向上の違い

業務効率化とは、仕事のムダを減らして、同じ仕事をより短い時間・少ない手間でできるようにすることです。
生産性向上とは、かけた時間や人手に対して、より大きな成果を出せるようにすることです。
つまり、生産性向上が「目的」で、業務効率化はそのための「方法」のひとつです。業務効率化で空いた時間を、お取引先とのやりとりや新しい企画、社員の育成など、会社にとって大切な仕事に使うことで、はじめて生産性向上につながります。
⚠️ 中小企業で業務効率化が進みにくい3つの理由
「その人しかわからない仕事」がある
「この作業は○○さんしかやり方を知らない」という状態を「属人化(ぞくじんか)」といいます。仕事のやり方が担当者の頭の中にしかないため、全体が見えず、どこを変えればよいのか判断しにくくなります。
見直すための時間がとれない
一人が何役もこなしていると、日々の仕事で手一杯になり、業務の見直しはどうしても後回しになります。
「何を使うか」から先に決めてしまう
仕事の流れを整理しないまま新しいシステムを入れると、ムダな作業がそのまま残ったり、かえって手間が増えたりすることがあります。
どれも、「今どんな仕事があるのか」を整理する段階が抜けていることが共通点です。
📝 ステップ1:仕事を書き出して「業務の一覧表」をつくる

業務整理の第一歩は、今ある仕事をすべて書き出すことです。担当者ごとに、次の6つを書き出してみましょう。
・仕事の名前
・担当者
・どのくらいの頻度で行うか
・1回にかかる時間
・やり方を書いたマニュアルがあるか
・困っていること
【記入例】
・請求書の作成と送付|Aさん|月1回・3時間|マニュアルなし|金額の確認に時間がかかる
・勤怠(出勤・退勤の記録)の集計|Bさん|月1回・2時間|マニュアルあり|紙とExcelに同じ内容を2回入力している
・問い合わせメールへの返信|Aさん|毎日・30分|マニュアルなし|人によって返信の内容が違う
ポイントは、仕事の名前をできるだけ細かく書くことです。「経理」とまとめて書くのではなく、「請求書の作成と送付」のように作業の単位まで分けると、見直す場所が見つけやすくなります。
最初から会社全体で行う必要はありません。まずは一つの部署や、負担が大きいと感じている事務作業から始めてみてください。
🎯 ステップ2:どの仕事から見直すか、順番を決める
一覧表ができたら、見直す順番を決めます。次の3つに当てはまる仕事から始めると、効果を感じやすくなります。
・時間がかかっている仕事:「頻度 × 1回の時間」で、1か月の合計時間を出してみる
・特定の人しかできない仕事:マニュアルがなく、担当者が休むと止まってしまう仕事
・ミスややり直しが多い仕事:同じ内容を何度も入力したり、確認に手間がかかったりしている仕事
反対に、月に数分しかかからない仕事を細かく見直しても、効果は小さくなりがちです。「時間がかかっている」「止まると困る」仕事から手をつけましょう。
✂️ ステップ3:「やめる・まとめる・入れ替える・簡単にする」で業務を見直す

見直す仕事が決まったら、次の4つの視点で考えます。業務改善の方法としてよく使われる考え方で、それぞれの英語の頭文字をとって「ECRS(イクルス)」とも呼ばれます。
・やめる:誰も読んでいない報告書や、目的がはっきりしない会議をなくせないか
・まとめる:紙とExcelに同じ内容を入力していないか。入力を1回にまとめられないか
・入れ替える:作業の順番や担当者を変えると、待ち時間ややり直しが減らないか
・簡単にする:ひな形やマニュアルをつくり、誰がやっても同じようにできる形にできないか
いちばん効果が大きいのは「やめる」です。まず、なくせる仕事がないかを考え、業務を減らしてから、残った仕事のやり方を考えましょう。
🛠️ ステップ4:仕事の特徴に合わせて方法を選ぶ
見直したあとに残った仕事は、特徴に合わせて方法を選びます。
・やり方が人によってバラバラ
→ マニュアルやルールをつくり、誰でも同じようにできるようにする
・同じ作業のくり返しや、入力・集計が多い
→ システムやAIを使って、自動でできるようにする
・社内で続けるには負担が大きいが、人を雇うほどの量ではない
→ 外部の専門チームにお願いする(アウトソーシング)
・判断や経験が必要で、会社の強みにつながる
→ 社内で続け、その仕事に時間を集中させる
AIに任せられる仕事の範囲や、外部にお願いしやすい仕事については、過去の記事でくわしくまとめています。
📏 ステップ5:効果を確かめて、見直しを続ける
業務効率化は、一度やって終わりではありません。始める前に「何がどう変われば成功か」を決めておくと、次の見直しにつなげやすくなります。
【効果を確かめる目安の例】
・見直した仕事にかかる、1か月の合計時間
・残業時間
・ミスややり直しの回数
・その仕事ができる人の人数(「その人しかわからない仕事」がどれだけ減ったか)
数字だけでなく、実際に作業している社員の声を聞くことも大切です。「楽になった」「かえって手間が増えた」といった声をもとに、3か月や半年ごとに一覧表を見直していきましょう。
❓ よくある質問
Q. 業務効率化と業務改善は、何が違いますか?
業務改善は、ミスを減らす、働きやすくするなども含めて、仕事のやり方をよりよくする取り組み全体を指すことが多い言葉です。業務効率化は、その中でも特に「時間や手間を減らす」ことを目指すものといえます。
Q. 社員が数人の会社でも、業務整理は必要ですか?
人数が少ない会社ほど、一人が抱える仕事が多く、「その人しかわからない仕事」が生まれやすくなります。数人分の一覧表であれば短い時間でつくれるので、小さな会社こそ始めやすい方法です。
🤝 業務整理から一緒に考えられるのが、ままよろの強みです

「業務整理が大切なのはわかったけれど、そもそも整理する時間がない」という方もいらっしゃると思います。
ままよろでは、何をお願いするか決まっていない段階からご相談をうかがっています。仕事の書き出しやマニュアルづくり、どの仕事を社内に残し、どの仕事を任せるかの整理を、パートナー様と一緒に進めます。
整理したあとは、経理・総務などの事務作業は「オンライン総務部」、システムやAIを使った仕組みづくりは「Ai・よろ」というように、お悩みに合わせた形でサポートします。
実際に、仕事の流れを見えるようにしたり、マニュアルをつくったりしたパートナー様の事例もご覧いただけます。
※お受けできる仕事の範囲は、内容をうかがったうえでご提案しています。
🌱 まとめ
・生産性向上は「目的」、業務効率化はそのための「方法」
・業務効率化は、システム選びや外部へのお願いより先に、「業務整理」から始める
・仕事の一覧表をつくり、「時間がかかる」「その人しかできない」「ミスが多い」仕事から見直す
・「やめる・まとめる・入れ替える・簡単にする」の順で考え、残った仕事は特徴に合わせて方法を選ぶ
・効果を確かめる目安を決め、定期的に見直しを続ける
まずは、ご自身や社員の方が毎週くり返している作業を3つ、書き出すところから始めてみてはいかがでしょうか。整理の進め方に迷ったときは、どうぞお気軽にご相談ください。
👉一般社団法人ママヨロアカデミー 公式HP




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